時代の流れと同人の変化~Dズニー系同人について一オタクが個人的に思うコト~
同人という言葉に出会って早15年。
オンライン活動と言えばホームページで、お絵かきBBS全盛期。
毎月買う雑誌はファンロード。
そんな学生時代を過ごしていた私たちの世代でも、気が付いたらそこにあった「Dズニーを同人で扱うと怖い」という感覚。
Dズニーが、著作権にすこぶる厳しいというのは、同人っこの中では常識でした。
(KH同人も、サイトパスワードがガッチガチだったなぁ)
しかし!
そんな、「タブー」だと思っていたジャンルに変化があることに最近になって気が付きました。
それが、最近公開された映画「ズートピア」のヒットです。
■イラスト投稿サイトpixivで「ズートピア」が大人気!
日本でズートピアが公開されたのが4月23日ですから、
二か月も経たないうちに約4100件のファンイラストが公開されているというのは
すごく「旬」感があります。
中でもメイン二人のカップリング「ニクジュディ」は人気みたいですね。
ランキングでよく見かけます。
キャラクターもかわいいし、友達以上恋人未満みたいな作品は少女漫画を見ているようなドキドキを感じます。
■面白いけど、大丈夫なのかこれ!
同人沼歴が長い自分は、ニクジュディを見ると、違う意味でもドキドキを感じざるを得ません。
それが冒頭の、「同人とDズニー」という今までタブーとされてきた関係です。
ポケモン事件(ポリゴンじゃない方)もあったし、同人活動をやる以上は版権元が駄目だと言えば駄目だし、版権元が求めるなら賠償もしなくてはいけません。
世間ではもうニクジュディの同人誌が出ているようで、そしてやはり、これらの「Dズニー同人」に対する心配の声も出ています。
■Dズニー同人への意見
ネットをまわって見た最近のDズニー同人に対する意見をみていると、賛成派にとって「Dズニー同人はダメ絶対」というのは都市伝説的な扱いだそうです。
根拠がないデマ。
(印刷所が印刷を拒否するとかいう話もデマ)
そもそもが自衛から来てる。
感情的になっているだけ。
と。根拠は無いそうなので、今後どんどん増えていきそうですね。
賛成意見を読みつつ、「なるほどな」と思ったわけです。
根拠や明記してあることを重視するのは、現代的というか、
これもまた、同人というコンテンツにおける時代の変化なんだろうな、と。
しかしながら私はこの問題は「根拠があるかどうか」とか「D社同人に対するタブーは古い」とかではなく、それが金銭の利益につながったり一般人に見られるリスクだと思うんです。
同人界隈ではない人が、「ズートピア イラスト」や「ズートピア 漫画」と検索したとして、出てくる画像が、下ネタやカップリング要素を含むイラストだったら。
それが全ての人に受け入れられるとは限らないです。
世界中の人が知っている、Dズニーという、ファンの分母が大きいだろうジャンルだからこそ気にしなくてはいけないものもあるでしょう。
オタクがメディアで取り上げられ、地下でこそこそしてきたことが地上に出てきたからといって、受け入れられるとは限らない。
どんなことに対しても、賛成・反対の意見はあるし、世代による感覚や考え方の違い、それによるぶつかり合いはあるものです。
お金に関しても同じこと。
印刷代と±0の価格で扱って、それも利益とする人もいれば、
無料配布でもそれがサークルの宣伝(=利益)につながると感じる人もいます。
大切なのは、それによって何かしらの問題が起きたり、償わなければいけない事態になったときに、どうすることができるか、だと思います。
人目に触れる場所で人が注目するジャンルで、誰でも見ることのできる活動をするというのは、同人に対する知識が無い人の目にもたくさん触れることになって、その結果良い思いも悪い思いもしていくんだと思います。
過敏なジャンルだからなおさらです。
その良し悪しを受け止めつつ、同人は時代に合った形に変わっていくんでしょうね。
(同人そのものがなくなることは避けてほしい)
■
つまり何が言いたいかっていうと、
今、私が感じているもやもやは、Dズニー同人においてジャンル名やカップリング名が隠すことなくおっぴろげて表記されている現状であって、
ジャンル名を”ありの~ままで~♪”明記するよりも
暗号というか隠語というか、そういった「同人してるからわかる表記」みたいな感じで活動するほうがいいんじゃないかなって思うんです!
ニクジュディなら…「2910D」「肉汁」とか?(苦しいか)
(いやそもそも、ニクジュディと検索する人は同人の側の人か)
あの、「自分たちしか知らないワードを用いることにワクワクする感じ。」
秘密基地のような感じ。親にばれない様にエロ本を買う感じ。
同人文化の「地下感」というか、一般人の目に触れないように仲間内でこそこそと同人活動することを楽しんでいた世代のオタクは、そんなことを思うのでした。
まぁそれを言い始めると、他のジャンルはどうなんだとか、ずっと買ってたファンロードはどうなんだよって話になるかもですけど。
そんな自分は、書店に置いてあったH×Hのアンソロ(BL)をうっかり読んでしまったことから同人に足をつっこんだ人間です。